ロバンダ村を訪れて1

戸惑いから気づいた日本人としての意識(2009年5月)

鳥取大学医学部医学科4年 藤井麻耶

私たち、鳥取大学医学部国際保健友の会ハクナマタタは、年に1度、海外にて研修旅行を行っています。2008年度はタンザニアを訪問することに決まりました。タンザニアの地方に住む人びとの生活や、それを取り巻く環境・医療の現状について知りたいと、研修の場を探していたところ、ホームページでアフリック・アフリカの活動を知りました。動物保護区周辺の地域で、変革を担う人材の育成を支援しているアフリックの現場を訪問したいと思い、アフリックの岩井さんの協力を得て、ロバンダ村での研修が実現しました。

   

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象パトロールカーと象被害の現場

 

現地では、ロバンダ村の診療所の訪問や、地域にいる伝統医療者へのインタビュー、セレプロの奨学生の家族へのインタビュー、早稲田大学が寄贈した象パトロールカーの見学、ホームステイなどをさせていただきました。ロバンダ村への滞在は2日間という短いものでしたが、とても密度が濃く充実した2日間を過ごさせていただきました。

 

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奨学生のお父さんへインタビュー

 

ロバンダ村の生活は、日本の生活とは全く異なっていました。医療面では、感染症の危険にさらされた地域で、充分な電気供給がない場で診療をおこなっていました。生活面では、観光資源である動物への恐怖感と隣り合わせの生活を送っていました。日本では想像できない現状でした。

しかし、そのような状況にあっても、村の方々はとても温かく私たちを迎え入れてくれました。多くの笑顔に出会い、とても貴重な時間を過ごさせていただきました。

滞在中、私たちが最も戸惑った出来事は、村の青年から奨学金をお願いされたり、また別の青年から「この現状を知って何もしないなら、初めから何もしないのと同じことだ」と言われたことでした。私たち日本人がどれだけ恵まれているのか、世界での日本人の立場や見られ方をいかに知らずに生きていたのか、ということに気がつき、自分の意識の低さを痛感しました。

滞在中はメンバーと夜遅くまで、貴重な時間を過ごさせていただいたロバンダ村に対して、何かできないだろうかと考えましたが、まだ結論は出ていません。今すぐ、直接的にロバンダ村のためになるような行動を起こすことは難しいかもしれません。しかし、できるだけ多くのロバンダ村を知らない人に、このように温かい心をもった村の方々が、好ましいとはいえない状況におかれ、支援を求めているということを伝えていきたいと考えています。そして、将来、これからの私に何ができるのかを模索していきたいと考えています。

最後になりましたが、岩井さんをはじめ現地NGOセデレックの方々やアフリック・アフリカのみなさんなど、私たちの研修にご協力いただいた全ての方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。

*象パトロールカーについては、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター主催プロジェクト「エコミュニティ・タンザニア」のHPから「涙と笑いのパジェロ寄贈奮闘記」をご覧ください。

 
更新日: 2009-05-01, 作成者: AFRIC Africa