「エチオピア料理教室」報告

西 真如

2007年6月17日、京都テルサ(九条新町)でエチオピア料理講座を開催しました。これは京都府国際センターが毎年開催している、アフリカ理解講座の一環として実施したものです。講師には、エチオピア人留学生のディル・シャレカさん、エチオピアの料理(とくに発酵食品)に詳しい山本雄大さん、そして上質のコーヒーの産地として知られる、エチオピア東部のハラール地方で研究調査をおこなっているベル・アサンテさんをお迎えしました(この3名はアフリック・アフリカの会員ではありませんが、今回のイベントに協力してくださいました)。

photo
料理教室のようす

当日の料理教室には、20代から50代までの幅広い年齢層の男女21名が参加してくれました。ディルさんが日本語であいさつをしたあと、山本さんがエチオピアの食文化について、写真を交えながらプレゼンテーションをおこないました。またエチオピアの代表的な食品であるインジェラの発酵過程について、写真と実物を見せながらデモンストレーションをおこないました。インジェラは、テフと呼ばれる穀物からつくるクレープ状の発酵食品で、エチオピア料理には欠かせないものです。インジェラの発酵の成否が、料理全体のできばえを左右します。

インジェラの次は、ワットと呼ばれるシチューづくりです。21名の参加者が、3つのテーブルに分かれて、調理をはじめました。皆さん、腕に覚えのある方ばかりらしく、そのうえ見事なチームワークで、調理の手順をこなしてゆかれました。山本さんとディルさんが各テーブルを回りながら、エチオピア独特の調理手順や香辛料のあんばいについて、的確な助言をしてくれたこともあり、あっというまに2種類のシチューができあがりました。ひとつはドロワット(唐辛子入りの鶏肉シチュー)、もうひとつはアリチャワット(ターメリック入りの野菜シチュー)です。

photo
左の黄色シチューがアリチャワット、右の赤いシチューがドロワット

シチューがほぼ完成し、参加者の手が空いてきた頃を見計らって、ベルさんがコーヒー・セレモニーのデモンストレーションを始めました。エチオピアの家庭では、毎日のように近所の友人を招いて一緒にコーヒーを楽しみます。コーヒーの生豆を炭火で煎るところから始まり、客にコーヒーをふるまうまでの一連の動作には、それぞれ決まった作法があって、ひとまとめに「コーヒー・セレモニー」と呼ばれるのです。またエチオピアでは、コーヒーと一緒に軽い「おつまみ」をだすのがふつうです。今回の料理教室ではベルさんが、煎ったひよこ豆のおつまみを用意してくれました。

コーヒー・セレモニーが一段落したら、次はインジェラを焼きます。ホットプレートで一枚一枚インジェラを焼くのは、かなり時間がかかる作業です。とても時間内に終わらないので、今回の料理教室では、前日に大量のインジェラを焼いておきました。当日は、参加者のうちの何名かの方に、インジェラを焼く体験をしてもらいました。

さて、料理が完成したら試食の時間です。エチオピア料理は、フォークなどを使わず手で食べます。インジェラを手でちぎって、シチューを包み込むようにして口に運びます。それぞれ10種類以上のスパイスを使ったシチューは、料理にうるさい(?)参加者の皆さんにも好評だったようです。発酵食品のインジェラは、かなり酸っぱいので食べられないひとが多いのではと心配しましたが、スパイスの効いたシチューに良く合うことがわかると、インジェラのおかわりをするひとも少なくありませんでした。今回の料理講座でつくったエチオピア料理のレシピは、京都府国際センターのページで公開されていますので、皆さんぜひ挑戦してください。

レシピ集(エチオピア料理)
http://www.kpic.or.jp/recepi/f-ethiopia/index.html

参加者の皆さんにも助けられながら、盛りだくさんのプログラムをぶじに終えることができました。アフリック・アフリカとして料理教室を開催するのは、これがはじめての経験なので、少し行き届かないところがあったかも知れません。しかし皆さんには、めったに目にする機会のないエチオピア料理作りを、楽しんでいただけたのではないかと思います。次回からはこの経験を生かして、より楽しい料理教室を目指したいと思います。

なお今回の料理教室には、上記の講師の3名のほかに、コーディネーターとして石本雄大と西真如(ともにアフリック・アフリカ会員)、アシスタントとして田中利和君が参加しました。また京都国際センターの近藤さんには、料理講座の開催にあたって何ヶ月も前から相談に乗っていただき、たいへんお世話になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。

料理教室の様子は京都新聞でも紹介されました。

更新日: 2007-07-03 作成者: AFRIC Africa