第29回アフリカ先生「兵庫県立西宮今津高校」報告

「森と人の共存:森の民ピグミーの暮らしと迫りくる危機」(2008年10月30日)

服部 志帆

授業のねらいは、カメルーンの熱帯雨林に暮らすピグミーとよばれる人びとの生活と文化を学ぶことと、ピグミーの生活と文化の維持を困難にしている要因、そしてその解決策について考えることです。自己紹介のあと、スライドを使いながら、生徒さんと一緒に森を旅する気持ちでピグミーの生活と文化を紹介しました。移動をもとにしたキャンプ生活、野生動物の狩猟、ハチミツ採集、野生のヤマノ芋掘り、釣り、農作業など、森に強く依存したピグミーの実態について話しました。このようなピグミーの生活と文化が、伐採やピグミーを森から排除することによって自然を保護しようとする森林保護によって、大きく変容しつつあることを述べました。そして、ピグミーが森とともにいつまでも暮らしていけるように、森と一体になって暮らしてきたピグミーの生活や文化を考慮した開発や自然保護を新たに考え直す必要性があるのではないかと、問いかけました。最後に、ピグミーの話は日本から遠く離れたアフリカの森で起こっていることだけれども、自然と深く絡まりあったピグミーの生活と文化から、日本人である私たちも自然と共生するヒントを得ることができるのではないかと、付け足して授業を終わりました。

西宮今津高校でのアフリカ先生は、今年で3度目になります。年ごとに生徒さん達の雰囲気が違っていて新鮮なのですが、今年はややおとなしめの印象を得ました。トップバッターだったせいもあるかもしれませんが、生徒さん達は静かにじっと、そして興味深々な様子で話を聞いてくれていました。普段聞きなれないアフリカの森の民の話、学生さんたちの心に何か少しでも残り、アフリカや日本での環境問題の改善や異文化の理解に結びついたなら、うれしい限りです。感想が楽しみです。

更新日: 2009-04-01, 作成者: AFRIC Africa