『アフリカ学事典』日本アフリカ学会=編 昭和堂

紹介:安田 章人

この本は、日本アフリカ学会の創立50周年を記念して刊行されました。その目的は、「ここ半世紀にわたる日本人を中心としたアフリカ研究の成果を紹介し、これまでのアフリカ研究の俯瞰的見取り図を与えるとともに、最新の学術情報を持ち込み、これからのアフリカ研究の手引きとなる出版物」とされています。

日本アフリカ学会は、日本におけるアフリカ研究者やアフリカに関心を有する人々によって構成されている学術団体で、多様な学問分野をバックグラウンドとして持つ人々が集まっています。そのため、本書は、人文科学、社会科学、自然科学、複合領域という、学問領域のほぼすべてを網羅する4つの章から構成されています。そして、各章にはアフリカ研究に関する多様な項目が設定されています。具体的には、人文科学には、宗教、芸術、文学、言語、歴史、文化人類学が、社会科学には、政治、経済、農業経済、国際協力、教育、ジェンダーが、自然科学には、地質、自然地理、生物、霊長類、古人類学が、そして複合領域には、医学、農学、地域研究、人文地理、自然保護という細分がなされています。

執筆者は125名にものぼり、若手からベテランまで、その分野のまさにスペシャリストによって書かれ、多くのアフリック会員も含まれています。総ページ数は650ページという非常に重厚なものとなっており、価格は、正直、容易に手を出せる金額ではないのですが、アフリカ研究者のみならず、アフリカの「深層」を知りたい方には必携の一冊だと思います。

更新日: 2014-09-01, 作成者: AFRIC Africa